ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

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孤高のシャンベルタンとクロドベーズ

先日、自由が丘ワインスクールのブルゴーニュセミナーに行ってきました。
うっかりしたことに、ワインリストとティスティングコメントなど、一式
会社においてきてしまいました。

ということで、どんなワインだったのか、記憶で書いてみたいと思います。


1.2001年  シャンベルタン カミュ・ペール・エ・フィス
2.1997年? シャンベルタン クロドベーズ ドメーヌ ピエール ダモワ
3.1999年位 クロドラロッシェ ?
4.1998年  クロサンドニ   ?
5.1997年  クロ・ド・ヴージョ ?
6.1999年  エシェゾー ファブリス・ヴィゴ


個性をざっくり表現するなら、1のシャンベルタンのみが鉄分や
エグサや中国茶などを有しているのに対して、そのほかは原型は
あっさり。
特に、3,4のモレサンドニ(以下MSD)は、分かりやすい派手さ
を持つのにさっぱり型。
5のクロヴジョは刺々しい、ミネラルというか、シャンベルタンとは
異なる鉄が個性を定めており、黒い。
6のエシェゾーは表面は派手に作られているものの、中は空っぽで、
コクがない。そして特に余韻のぶっつんと終わるさまはひどい。


そして、こうしてみると、よく分かるのは、クロドベーズは、
あまり個性的さはなく、標準的といっていいのか分からないが、
ピノノワールをイメージしたときの香りを表現している。
小梅や赤い果実にそっと支えるクロ果実。美しい酸、控えめな
タンニンと果実。



そして酒質をみると、圧倒的に、1,2のシャンベルタンコンビ
が純度・透明度や懐の広さが優れている。


続く(2012/04/13)



続き(2012/04/14)

このグランクリュ郡を並べてみると、
シャンベルタンコンビが頭1つ抜け出し、
次いでクロドラロッシュとクロサンドニとヴージョの3つが並び、
その下にエシェゾーがあるように感じる。

特にエシェゾーは余韻がぶっつと切れ、ボリューム、複雑さ、
酸の良さがない。ただ、このこれが最も高価であるのは、
ロマネの後光のお陰と思われる。このエシェゾーは1級程度の
スケールで残念な仕上がりです。


シャンベルタンコンビについて補足させてもらうと、
カミュのシャンベルタンは複雑で力強くはあるものの、
タンニンが豊富である理由以外に、どこか屈折したエグミを
感じ、そして色合いからみると案外熟成が進んでいる。
そこに、矛盾するようだけれど若干線が細く、繊細な印象を受けた。

ピエールダモワのワインは、自然体なつくりで、頑張って作った
感が伺えない。頑張って抽出した感じもしないし、素朴な小梅の
香りが好印象を受けた。さすがはクロドベーズ3分の2を有する
ダモワかと思う。
なお1週間前ほどにフェブレイのクロドベーズを飲んでおり、
こちらは2007年で、開くのに2,3日かかったものの、その間に
酸化が進みすぎ、バランスを崩してしまった。以外に、2007年の
脆弱さはあまり目立たず、閉じている印象であった。
個性としては、ダモワと同じ方向に向いており、ある意味個性がなく、
バランスが取れている。
フェヴレイはそれを頑張って抽出し、良い樽を使った印象を持った。
悪くはないが、現時点では、自分には評価できないと思った。
ポテンシャルがあるようにも思えるが、どこか薄っぺらいようにも思う。