ジュヴレシャンベルタン
NV ジャック・セロス シュブスタンス
2009年デゴルジュマン。
ポテンシャルは感じるが、澱が舞っており、輸送から、サービスまでに十分に時間をとっていなかったと推察される。澱が舞っているが故に、シャンパーニュの華やかさが表現されていない。
1994 ムルソー レ・ジュヌヴリエール シャルル・エ・レミ・ジョバール
あまり、ジュヌヴリエールらしくなく、さらっと作られている。
やや凡庸。
1994 ピュリニー・モンラッシェ シャン・カネ エチエンヌ・ソゼ
分かりやすく華やかで受けるキャラクタ。若干の甘さがありつつも、タンニンが固く、少々青くハーブの香りが心地いい。ちょっと青いベジタブルなピュリニー。粘度が若干低く、口の中で味わいは広がらず、小さく纏まっている。
華やかで、分かりやすく、いいのだけれど、少々物足りない。
模倣品のようなできであり、平凡の域における最高峰。
1994 シャサーニュ・モンラッシェ レ・ルショット ラモネ
軽い香りで、口に含むと、中心から水平方向に円形の波紋が美しく淀みなく広がり、遠方に消えていくのをみて立ち尽くす。しかしながら中央部には要素が詰まっており、それを粘性のある甘さが被っている。
力みの産物であるソゼのピュリニーとは対極であり、
ここまで淀みなく、エレガントであると、褒めるしかない。
1969 ラトリシエール・シャンベルタン ルイ・レミー
紹興酒的な香りをもち、好き嫌いが分かれる。
隣の人は、猫の香りといっていました。
味わいはエレガントでいい。高くなければいい。
なお時間がたっても、猫の香りは飛ばず、犬の香りになっていく。
興味深い、大人の味わい。
2000 シャペル・シャンベルタン クロード・デュガ
スイカの白い部分の香り。
タンニンや果実は強いが、それ以外の精神性に乏しい。
とても即物的な味わい。
1998 シャンベルタン フィリップ・シャルロパン
石鹸くさい。
ポテンシャルは感じるが、朝に秋葉原で両国方面の総武線に乗ったら、なぜか力士が複数名乗っていて、汗と他の人の石鹸の香りが混じってしまった、そんな感じ。
1987 オスピス・ド・ボーヌ マジシャンベルタン キュヴェ・マドレーヌ・コルニョン ブシャールP&F
タンニンのきめが粗く、アフターにタンニンが残る。
そしてそのタンニンが青く、少々えぐい。
香りはまあまあで、余韻はそこそこいい。
だけれど、特段見るべきところがない、そんな感じ。
だから、写真も忘れてしまったのだと思う。
1982 グリオット・シャンベルタン ジョセフ・ドルーアン
前3銘柄と比べて、ここからは力みが抜けてくる。
味わっていて楽しい。初めて、グリオットを飲んでもいいと思った。
(ポンソは若いのか、樽で下ろしているもの86しか飲んだことがない。)
香りは単調なベリーだけれども、味わいのエレガンスさと余韻がいい。
ルソーやダユに比べて早く開いた。
1982 シャンベルタン アルマン・ルソー
香りはエレガントで、味わいにもほどほどのスケール感がある。
ただ、13等分の少量では、評価するのが困難なワイン。
よく分からなかったが、あえて言わせてもらうなら、もう少し早く飲んだほうが良かったような気もする。
1964 シャンベルタン クロ・ド・ベーズ クレーユ・ダウ
こちらは開く前に飲んでしまったので、全くコメントできません。
隣の方の開いた後の香りを頂いたところ、ルーミエのミュジニー97の
ような、白く、宙吊りのテントのような構造体であった。
多分、ルソーのものより、可能性があるように思う。
13等分では測りきれない。
■総括
複雑さ、多様さ、ポテンシャルによって、13等分で分かるワインか、分からないワインが決まってくる。
ルソーやダユのトップキュベは、後者であり、その他は前者である。
※ 本当は、時間をかけてゆっくり飲めば分かったかもしれないが、
夜も遅くなっていたので、それもできませんでした。
最初に、この二品をサービスして貰い、時間をかけて飲めば
最後まで見られるのでしょう。
西方さんは、そういったサービスをされてました。
※ とはいえ、Gノブレのヴォーヌロマネ82は、時間をかけても、
一杯では、エシェゾーからRSV、マルコンソール付近を表現
できなかったと思います。
ただ、今日のルソーとダユに関しては、1杯でもいけるような気が
します。
つまりは、ルソーやダユのトップキュベを少人数でゆっくり飲みたい。