ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

     このブログと私は行き先不明です

l'esprit & le vin/Les Impitoyables(2)

ワイン: 2002年ブリチック モレサンドニにてグラスチェックを実施。

グラスと点数

<エスプリエルヴァン>
  65% アンピトワイヤーブル No.1 <赤ワイン・ロゼ・スピリッツ用>
  40% アンピトワイヤーブル No.2 <白ワイン用> 
  80% アンピトワイヤーブル No.3 <オールドヴィンテージ用> 
プジョー
  20% アンピトワイヤーブル No.2 <白ワイン用> 
   60% アンピトワイヤーブル No.3 <オールドヴィンテージ用> 
<ロブマイヤー>
  80% バレリーナグラスⅢ
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  10% ニュイサンジョルジュ(形状はほぼアンピトNo.1と同じ)

 

補足

1)100点満点で何点?と読み替えて貰っても結構です。

2)このワインをどの程度引き出したか、数値化しました。

 

個別評

<エスプリエルヴァン>
  65% アンピトワイヤーブル No.1 <赤ワイン・ロゼ・スピリッツ用> 

やはり若いワイン向きなのか、02のやや熟成が進んだニアンスが蜜蝋の甘さに変換され、ネガティブに感じる。その一方で香りは華やかに開かれ、色々試してみたいと思わせる。ただ、これをシャンボルに使いたいとは思わないし、ジュヴレやヴォーヌやニュイでもない。どこの村に適正があるのか不明である。 むしろピュリニーか? その不明さが興味を覚える。またポテンシャルを感じる。

  ○:甘い華やかな香りをだす。芳香性が高い。

  ×:香りの重厚さがなく、軽く、薄っぺらい。

  ×:味わいのバランス(重心)が悪く若干上にずれている。

  ×:ワインの流量、ワインの流れる連続性が良くない。

  ×:グラスの手の中での収まり 

 

<エスプリエルヴァン>
  40%  アンピトワイヤーブル No.2 <白ワイン用> 

プジョーのNo.2と大きな差は無いが、比べるとこちらがいい。ただ、香りは立たないし、味わいもよくないし、飲み口も悪いゆえに、大きく、やはり使い道がない。

  ○:繊細な香りを表現。

  ×:香りが単調。

  ×:飲むことを度外視している。

  ○:プジョーものよりは複雑で力強さを感じる。

 

<エスプリエルヴァン>

  80%  アンピトワイヤーブル No.3 <オールドヴィンテージ用> 

ワイングラスの理想形のひとつ。ただ、このワインにはあっていない。集中力を高めるがゆえに、ワインのあらも感じるし、このワインのエアリーなところが、このグラスにマッチしていない。このワインには開放的なものが良い。 もっと上等な古酒か、白を持ってこないといけない。

  ○: 同型のプジョー No.3 より味わいにぶれが無い。

  ○: 同型の プジョーNo.3より酸化が穏当。

  ○: 群を抜く集中力がある。漆黒の闇を感じる。

  ○:味わいの重心が中心に位置する。美しい

  ○:ロブマイヤーに近い軽さ。

  ○:フォルムが美しく、気品がある。

  ○:液体が口の中へ流れる際の連続性良し

  ×:香りが開くまで遅い(開いた後は長い)

  ×:ふんわりしたティストのこのワインにマッチしない。

   即ち開放感が足りない。

 

プジョー
  20%  アンピトワイヤーブル No.2 <白ワイン用> 

完璧な駄作。買ってはいけない。

  ×:香りが単調。

  ×:飲むことを度外視している。

 

  <プジョー

  60% アンピトワイヤーブル No.3 <オールドヴィンテージ用>

比べる相手が悪く、×ばかりの駄目だしになってしまったが、基本的には良いグラス。ただ、このワインにはあっていない。エスプリエルヴァンを使ってしまうと、良いと思っていたこのグラスが色あせて見える。

  ×:同型No.3 と比べ、味わいにぶれがある。

  ×:同型No.3 と比べ、酸化が進みやすい。 

  ×:流量が若干よくない

  ×:ふんわりしたティストのワインにマッチしない。

   即ち開放感が足りない。


<ロブマイヤー>
  80% バレリーナグラスⅢ

グラスⅢは他のグラスに比べて汎用性が高く、ティスティンググラスとして適している。古酒もOKだし、若いワインもOKである。ただし、赤はいいが、白は重たくなりすぎる傾向があり、お勧めできない。また香りの保持は中の上であり、味わいのエレガントさは群を抜いている。(もっともエレガントなのはブルゴーニュグラス。)

   ○:軽い、 美しい、みていて気持ちが良い、

    気品がある、安定感がある。

   ○:香りの保持は中の上。

   ○:味わいはエレガント。ふんわり感が表現される。

    (しかし適度に重く、このワインに適している)

   ○:香り、味わいは強調されず普通。裏を返すと穏やかでよく、

    たらたらと一本飲むなら弱いくらいでいいかもしれない。

 

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  10% ニュイサンジョルジュ

形はNo.1と似ているが、香りは出ず、味わいもぎすぎすしている。失敗ぐらす。買ってはいけない。(廃盤になっているので買えないが・・・)

 

結論

・エスプリエルヴァンのNo.3は秀逸。かなり期待が持てる。

・意外にNo.1がいい。しかしいまだ使い道がわからず。

・ロブマイヤー・バレリーナグラスⅢとエスプリエルヴァンNo.3は同等の品質。

 ただ方向性が異なる。

 

もし、ワインをわいわい気兼ねなく楽しみたいのであれば、このようなことは気にすることはない。むしろ邪魔である。ダンスや音楽でいうなら、それはヒップホップやロックであり、このような微細な点に注意していくことはバレエやクラシックである。

即ち、全くぶれなく精密に、厳格に、譜面などをさらい表現することで追求するための道具であり、それはブルゴーニュのグランクリュのピラミッドにふさわしい”クラシック”である。