ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

     このブログと私は行き先不明です

ピュリニーモンラッシェ

久しぶりに小川さんのお店に行き、適当なボトルを注文しました。

■2010 ピュリニーモンラッシェ アンリボワイヨ

 

ピュリニーとして期待した、透明感、ミネラル、レモンやハーブ、流れるような酒質を備えている。合格点ではあるが、それ以上を有さないのが村名らしくもあり、お金を払った分きっちり仕事をしてもらったようにも感じる。

 

個人的には、ピュリニーがブルゴーニュの中でも特出するべき丘ではないかと思う。

ニュイの丘などでは、ジュヴレ、モレ、シャンボール、ヴォーヌ、ニュイのどれもが、一部のグランクリュを除き、アタックからアフターにかけて、どこかで引っかかりがあり、そこでいったん流れが止まる。それが美しくなく、完全性を欠けているように感じる。しかし、ピュリニーは、この高々村名であっても、引っ掛かりを感じさせない。それがいい。それは一見、単調で面白くないとも考えられるが、それは違うと思う。

言い方をかえるなら、キャラクターとして、ピュリニーは清濁を併せ持たず、清であると思う。たとえで申し訳ないのですが、よく、清濁を飲み込むのが大人であるという考え方を全面的に肯定することに自分は納得できない。清濁を受け止めるというのは、現状の環境に対する最適化できた状態であり、今を生きるには適合しているものの、環境が変われば、また新たに最適化しないといけない。そうやって、最適化を繰り返せばいいと言われればそれまでだが、高みから見下ろせないそのスタイルでは、最適化の方向性を見いだせない。

結局のところ、濁りを浄化していくべきであると自分は信じる。あるべき姿に向かうことを良しとするべきであると思う。

ピュリニーにはそういう清浄さを感じる。

この滞りのない酒質の土地で、ピノノアールを使って表現してもらえればより、それを感じることができる。シャルトロンのカイユレにまた会いたい。