ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

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ブロション

2010ジュヴレ・シャンベルタン・エヴォーセル(ルシアン・ボワイヨ)

クロサンジャックの丘の北側の外れ標高320~約380mに位置するエヴォーセル。
村はジュヴレではなくブロション村である。ブロションなのにジュヴレをなのるのは村名詐欺である。

果実はやせている。タンニンはやや未熟で、硬く、鈍い光を放つ。
液体にはやや濁りがある。香りは立たず、地味である。

 

6000円を越えるものは一般的には高級ワインである。しかしながらこの地味さでは、知らずに買った人に幻滅を与える。幻滅をしないためには、予め区画のイメージを理解し、その上で買うのだろうが、レアケースの人である。価格とキャラクタ・品質が不一致でマーケティングに失敗している。その地味さもテロワールだというのは正しいのだが、その価格ほどにはこの区画は評価されない。

 

2010ジュヴレ・シャンベルタンV.V.(セラファン)

エヴォーセルの下部標高320mあたりに位置する区画LeCreotが主要。こちらもブロション。またしてもジュヴレではない。

エヴォーセルのゴリゴリ感は潜め、ふわっとしたニアンスが現れる。赤果実系の香りも加わる。重くもなく、軽くもない、中庸なバランスを持っている。かわいらしい中に、複雑さも有している。樽香が強いのは、ご愛嬌。

 

どちらもいらない。