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   繊細なジュヴレか、82グランドリュ、もう一回飲ませて!

ピエールアミオ コンボット

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アミオ家は

・モレに5代続く(デュジャックやブリチックは他所の人)

・モレの代表区画・クロドラロシュを有する
 (本丸のリューディ、クロドラロシュは有していないので残念)

栽培:厳格なリュット・レゾネ。除草剤は使用しない。

醸造天然酵母のみで発酵、原則100%除梗、無清澄・ノンフィルターでビン詰め

・フランス国内50%(レストラン、個人のワイン愛好家)、輸出50%

である。

 

ブリチック04をピエールアミオと比較振り返ると、一見華やかな香りであるが甘く酸が緩く上滑りしている。ブリチックもデュジャックも洗練されていて華やかであるのだが味わいがしみ込んでこない。舌より下に響く味覚とは別の感覚層のような、低音を耳ではなく骨で感じるような感覚がない。これはモレ的ではないし、オールドファッションである。

モレを継ぎ、これまでの味を知る人が作るロシュがいいのだが、彼のロシュは本丸を含んでいない。クロサンドニの下のクロサンドニに含まれるべきリューディと本丸のリューディの上部と下部のリューディから作られる。それだけ味のバランスがとられているともいえるが、本丸のリューディ・ロシュがないが故にセンタが不足する。その点がやや残念である。

また除草剤を使わない、人工酵母を使わないのは、重要に感じる。ビオディナミ要否より影響はそこにあるのではないかと思っている。シュタイナーの名誉のために補足すると、ビオディナミは二十世紀初頭に農業生産者がアドバイスをシュタイナーに求め、シュタイナーが人智学の観点からアドバイスを送ったものをまとめ、その後人智学の観点から理論的に補足されたものである。そもそも、ビオディナミ(英語名:バイオダイナミックス※日本の人智学関係者にはビオディナミはなじみがなく、バイオダイナミックスで通っている)は人智学なのだろうか?
人智学とは神智学と対比する思想である。神智学とは神の視点で世界を紐解くのに対し、人智学は人を中心とした霊性に関する思想である。故に人智学において神を語ることは少ない。あたかも神を避けて記載しているようである。

その人智学をベースにした植物学というのには違和感を感じる。人を中心においているのであり、植物が中心ではないのではないか?と。確かにシュタイナーは人智学において、エーテル体と植物のありようについて語る。鉱物界から植物界が生まれ、植物界から動物界を作られることを語るがそれは人間界を理解させるための基礎であるし、植物の理解は人間のエーテル体の理解であったりする。植物と星や蝶々の関係は人間の精神や霊性や魂を理解するための参照であったりする。人智学はブレンターノなどの影響を大きく受けたシュタイナーが纏めた思想であるが、シュタイナーはその思想のうち、公にすべきものとまだ公にするべきものを区別して語っており、そしてシュタイナー自身も30,40,50歳で理解を変えている。シュタイナーを代表する12感覚の思想も当初は10感覚や途中で12以上に増えたこともあった。シュタイナーの思想はいまだ完成されておらず、またすべてが語られていない。
故に、人智学をベースにした植物学であるビオディナミはシュタイナーにおいて完成されておらず、現在においても完成をみていない。5%程度である。その完成度の状況において欠点があることでビオディナミが否定されることは納得されない。ビオディナミの中心は、霊性まで含めた植物の理解と制御、そして霊性と人と動物と植物と物質の関係性であろう。田中さんもそれに直感的から触れられている。それはいまだ継続して検討すべき事項であり、シュタイナーを継ぐ天才を待っている。

ビオディナミを語りつくすには、テーマを絞る必要もある。そして当方には資格も不足している。

 

さて、ピエールアミオであるが、インポータがモトックスである。少々購入を躊躇してしまう。調べたところ、06,07頃までヌーベルセレクションであり、08から完全にモトックスに変わっているようである。それで今回は、06コンボットを試してみた。以前デュジャック04でも感じたが、ロシュとコンボットは非常に似ている。味わいの形態、即ち余韻の長さや硬さがやや劣る程度で、本質的にはロシュである。今回でいえばデュジャックはリューディロシュを持っているが、アミオはリューディロシュを持っていないことを踏まえても、コンボットの方にミッドを感じる。一方、ロシュにはコンボットにはない上部性を感じる。どちらがいいかは主観的であるように思う。それでも判断するならロシュであるが、裏返すとそれくらいコンボットは僅差に位置すると思う。

ロシュおよびコンボットにおいては、低音部分の響きに野性味と岩の朴訥とした味を感じる。また100%除梗ではあるが、この野性味は天然酵母に由来しているようにも思う。しみじみとしたカテキンとタンニンに支配されたワインは、もっと付き合ってみたいと感じる。

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