ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

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野生性と品性の共存、ラルロ・フォレ

2012 ニュイサンジョルジュ クロ・ド・フォレ サン・ジョルジュ ドメーヌ・ド・ラルロ

・インポータ:ジャパンインポートシステム

・ショップ:せきやネットショップ

 

ニュイサンジョルジュフェア継続中で、ニュイサンジョルジュを探したら、縦置き2列目奥に行ったところで、このワインを見つけた。並行品なのでと考え開けたが、いやはや、参った、絶句しました。プティフォレ2012を飲んだ時には、すごいと感心しましたが、古木の区画はさすがにさらに素晴らしい。また、96の実質プティフォレの(つまりクロ・ド・フォレの若木区画)村名ニュイサンジョルジュとも、キャラクタは同じであった。

96の保管状況の良さへの驚き(2012と似ている)、

十数年経ても、更に栽培醸造が変わっても、変わりのないスタイルへの驚き

があった。その一貫性は、ドメーヌが如何にしっかりした方針をもって運営されているかであり、醸造責任者ではない、表に出ていない方々でラルロは支えられていることが分かる。

フォレ・サン・ジョルジュは、地続き・同じ向き・同じ標高の斜面ポレ・サン・ジョルジュとやはりキャラクタが共通しているが※、ポレ・サン・ジョルジュよりエレガントで反面集中力にかける。個人的にはポレのほうがいいと思うが、エレガントであることを求めるなら、フォレなのだろう。

※ちなみに若木区画はフォレ・サン・ジョルジュの下部区画でポレサンジョルジュより低い。

軽やかであり、鮮やかであり、口に含むと実体感がなく、長い余韻だけが残る、非実在的ワイン。野性味のある果実の裏側で、きれいに配列された庭園のような美があり、矛盾しつつ、互いに高めあう。滑らかさはニュイサンジョルジュのそれであり、12はラルロのタンニンがニュイサンジョルジュには不要であるとまでの、テクスチャーへの在り様に、これがラルロが認識するニュイサンジョルジュらしさなのだろうと思わされる。