ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

     このブログと私は行き先不明です

括目せよ

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男子、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よといいますが、ワインは3年会わざれば、というところが経験則であります。

まずポールペルノですが、2年前に飲んだ時より味わいに深みが出ているように感じました。特にクロドラガレンヌは鏡面的なテクスチャーが磨かれていたように感じました。バタールは、昨年末に花井屋の店長に『シュヴァリエ みたいなアルザスがあるよ。最近のアルザスはすごい』とすすめられて買った、花井屋の息子さんが勉強に行っている蔵のワインを思い出しました。蜜香や貴腐がうるさいワインで、ピュリニーじゃなくてもいいワインで響きませんでした。


メオですが、こちら抜栓から1月でダメな可能性大と言われたのですが、むしろ抜栓直後よりもふくよかさがでていて美味しいとのこと。15年なのですが、しぶといですね。多分、一度閉じたら二度と開かないかもしれません。

さて、メオですが全く印象が違いあんなに駄作だったメオが進化していました。店長曰く、『14年頃から変わり始めたかも。昔のタルタルした姿は消えた。オレゴンで作り始め吹っ切れた?』


昔はお値段との見合いがつかず、樽が目につき内容が薄く、良くも悪くも貴族的で地酒感がない仕上がりだったのを記憶しております。15年は素朴さがあり、自然体になっていました。人がいいというスタイルではなく好きなものを作った印象です。

コルトンペリエールは、コルトンというと野暮ったい印象がありますが、実に洗練されてかつグランクリュの力強さがあります。スマートなスタイルで無駄がないです。ただその反面、余韻が短く、すぐ去ってしまう印象でした。

ヴォーヌショーメは、垂直性は無いものの、複雑さが素晴らしいです。ちょうど異なる二点からの音によるハーモニーとでもいうのでしょうか。ヴォーヌロマネらしく、味わいの間に隙間があり、解釈の余地があるゆとりがいいです。そして甘くやや切なく、酸が低い。


最近、好きな村を聞かれたら、ヴォーヌ村とピュリニーと言いたくなってきました。田中さんからは面白くない!と言われそうですが、ビジネスと趣味の違いではないかと思うのです。

ビジネスとしては、未開のゾーンを開拓しマーケットを作らないとビジネスになりませんが、未開の地でも、美味しいものは高く、ヴォーヌが1万円で、未開のワインが7千円。でもマイナーで日本にはないみたいな感じで、であればそこの酒屋でヴォーヌ村の買います。という感じです。


ブルゴーニュ はマンネリとの闘いですが、このように今まで肩に力が入って上手くなかった生産者が、肩の力が抜け作りたいものを作り出せる変化に触れられる楽しみがあります。