ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

     このブログと私は行き先不明です

ポテンシャル

コーヒー35分焙煎と同時に、同じブラジルの豆を20分焙煎を行っており、確認したところ、
20分焙煎は、先週同様、躍動感と、スケールの大きな味がありました。
高温にさらすより、焙煎時間を長くするほうが、スケール感を削るようです。
ここから推論されるのは、理想的な焙煎は、
・短時間であればあるほどよい
・内部まで焼きたい
の矛盾する二点を満たすものです。

豆の量を増やすと、焙煎時間が長くなります。
であれば、豆の量を減らし、焙煎時間を短くしていき、最良の量をはじき出せばよい
という仮説が考えられます。
次週はそこを検証していきたいと思います。


■火と味わいの大きさ
コーヒーの焙煎を考えた結果、豆の時点で味わいの大きさや躍動感が決まり、
焙煎「火」により、それが削られていきます。
味わいの大きさと躍動感を一言で言うと、ポテンシャルと纏めておきます。


ところで、ワインについては、ポテンシャルを与えるのは、まず、ブドウ自身です。
その他には、シャンパーニュに代表される、瓶内2次発酵によっても、ワインにポテンシャルを与えます。
瓶内二次醗酵前のシャンパーニュは、平坦で面白みが無く、二次醗酵後にあの躍動感のある味わいが生まれます。
シャンパーニュは泡があるから躍動感があるのではなく、二次醗酵による躍動感なのです。
現に、泡を飛ばしても、シャンパーニュの躍動感はなくなりません。
(しかしながら、ドサージュしたものはその躍動感をなくします。ドサージュに含まれる砂糖がそのまま摂取される
ことで、エネルギーを失うのでしょう。ブレサリアンを目指す人など、砂糖の弊害を上げています。そこと連動して
いるのでしょう)

また、ルシアン・ル・モワンヌが行っている、シャンパーニュの二次醗酵とおなじく、樽熟成課程において澱引きせず、
24ヶ月樽熟期間を行います。モワンヌは、酸化を防ぐために澱引きをしないといっていますが、あの深い味わいは、
酸化していないことによるのではなく、澱と長時間接していることに起因していると思います。
それは即ち、澱=酵母からワインにポテンシャルを与えていると思われます。
これはシャンパーニュと同じことを行われています。
次のようなスタイルが良いのではないでしょうか?
・ブドウの収穫時期を遅くする。(遅摘にする)・・・・・・ブドウのポテンシャルを上げる
・樽熟期間において、澱引きしない。・・・・・・・・・・酵母からポテンシャルを損なわない
・瓶内熟成期間においても、瓶に澱を入れ、熟成させる・・同上

三番目など、想定外の醗酵がおきる可能性がありリスキーですが、
ワインはリスキーなものであり、リスクをとって、より高みを目指すスタイルであって欲しいです。


■まとめ

ポテンシャルを与えるのは、いつも、生命であると思われます。
化学的な操作(過熱や、酸化、消化する)では状態は変わりますが、ポテンシャルは与えません。
人がポテンシャルを与えることができるのは、醗酵過程が上げられます。