ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

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ルフレーヴ オールドファッション

1986 シュヴァリエモンラッシェ ドメーヌ・ルフレーヴ

ワインは多面的な個性をもち、かつ、相対的な側面もあるので、比較対象によっては、重いワインも軽いともいえる。その逆もある。さて、このワインであるが、98年頃までのラフォンや同年代の白を基準にすれば繊細といえるが、ルフレーヴ史の中で見てみると、鈍器的な力強さを感じる。それはシュヴァリエ自身の硬さも相まってだろうが、それ以外に92頃からのアンヌクロード造りの変化があるのではないだろうか。このワインを褒め称えるなら、アンヌクロードや2000年代からの白は物足りないであろう。

そういったものを横においておいて純粋にみてみると、色はやや黄色がかっており年代相応(いやゆるやかか)の酸化が進んでいる。軽い体裁ではなく、香り味わい余韻ともに密度があり、時間に伴う変化は緩やかに進んでいく。最初から開きつつも香り味わいが落ちることがない。アニスなどあのピュリニ特有の澄んだ香りは感じさせない。それよりもバトナージュ由来の香りのほうが目立つ。そしてやや苦味/えぐみが裏に隠れている。原因は醸造由来ではないかとおもうが、推定はむつかしい。またトロピカルフレーヴァはややあったように思うがその点は記憶があいまいになっている。

味わいは静的で、骨格とタンニンがはっきりとあり、幾重にも重いソースを重ねたような重厚感がある。

 

こういった種のワインには、ワインの歴史があり、ブルゴーニュの基本と少なくとも今のトレンドなどを踏まえたうえで見ると、価値があるものである。その価値は、性能を追求するパーカーポイントなどといった評価基準では現れない。どちらかというと古典のような分野といえる。