ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

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アンリグージュ その1

2012 ブルゴーニュ アンリグージュ

この前のアンリグージュのクロドポレサンジョルジュには、アンリグージュのイメージを一新させられた。これほどまでに繊細で妖艶とは。自分の中でいままで全く興味がなく、放置されてきたアンリグージュを調べてみると、2007年に醸造所を直し、2007年から息子が醸造にも加わるようになり、ビオロジックに完全切り替えしたとのこと。

個人的には全く違うと思う。

クロドポレに関して、恩師さまにご報告したところ、「蔵では、どのようにつくっても獣臭がするのがポレであるといっていたのに、変わったの?いいことだ」と言われていた。ネットや本を読み漁ると、タンニンの角を取るために工夫をしているようで、その成果がでている。

なお、とある酒屋で「アンリグージュ、味が変わりましたよね?」と振ってみたところ、「雑誌ではそう持ち上げられるけれど、蔵に行ってみて聞いても、作りは一緒だと答える。」と上から目線でいわれました。

味が変わったかどうかの感想を聞いたつもりなのに、この人は蔵の人のコメントをぶつけてきました。自分の味覚に自信がないのではないかと思いました。そこの店の人はいつもそんな感じで、感じが悪いです。だけれどもお酒はなかなかいいものを暗いセラーで管理してくれています。ですので、人が悪くてもワインと価格が良ければ、提供者として合格かもしれないな・・・、と思いました。

 

さて、このブルゴーニュは、そのポレとポレの遥か上の斜面の区画からなる。タンニンの質はポレと似ている。滑らかで妖艶である。
上質ではあるが、特に見どころがなく、興味がわかない。

 

ニュイサンジョルジュは広くその個性をつかむことが難しい。ニュイサンジョルジュらしさ、を追求するなら、やはり中央部のニュイサンジョルジュであるべきで、砂地と粘土のバランスが取れたスタイルがそれではないかと思う。アンリグージュはタンニンの在り様について目を向けた。ドメーヌが表現したいニュイサンジョルジュは、ヴォーヌロマネより妖艶で滑らかなワインだったのではないだろうか。その一端を、やはりブルゴーニュにも感じた。あのポレの品質を常に提供できれば、ヴォーヌロマネと比較されるに堪えうるニュイサンジョルジュの世界を構築できると思う。グージュのワインを今一度冷静に確かめてみたい。