ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

     このブログと私は行き先不明です

輸入元について

先週平野弥にて、平野弥直輸入のPacalet 2013を飲んで、コンディションに対する見方が変わりました。他のインポータの同じ銘柄と比べて、透明度が高く、香りと味の端の部分のディティールが壊れていません。平野弥が他のインポータを扱ってもディティールが違うので、インポータに起因しているように思います。

いま、平野弥さんでない別インポータのPacaletを飲んでいるのですが、これもディティールがボケています。

今まで、一部の酒屋やフィネスのもの、田中さんの会(新しいワイン)は確かにコンディションがよいと感じていました。英国もののエアものなどもいいと思っていました。しかしながらそれはちょっと違うところに、平野弥の品質があるようです。

また同ロットの当たりはずれというものがあることを当たり前と我々は思っていますが、それ自体、流通経路に問題があることを指しているのかもしれません。(こんど聞いてみたいと思います。)

 

なお、ディティールが異なるのであり、幹は同じ・・・ものもあります。ただ、それも銘柄によって異なり、ジュヴレでは幹も異なっていたりします。ジュヴレに鉄をイメージする傾向がありますが、それはダメージなのかもしれません。ジュヴレはブルゴーニュ主要な村の中では最北の産地であり、繊細な土地なのかもしれません。故に壊れやすく、鉄が出やすい・・・。orz

1997 Chablis Grand Cru Bougros William Fevre ¥6,100 

1997 Chablis Grand Cru Bougros  William Fevre   ¥6,100 

 

前回の記事とほぼ同等の時期(4月頭)に開けたこのワイン、還元香が厳しくて、不活性ガスをいれて放置していました。後で不味ければ捨てようと思っていたのですが、忘れていました。

このワイン、1月ほどして完全に還元香が抜け、綺麗な綿菓子的で、ブランデーのような、ワインに仕上がっています。シャブリというのは、正直抜栓から飲み頃のタイミングが難しいとつくづく思います。

ワイン会も面白いのですが、ワイン会は、多種多様なワインを交互に飲みますし、ワインのすべてを受け取れていない(≠理解できていないのではない)状況にあります。ワインのことはわかるのですが、そういう付き合いのなかでは、既に意外性を見つけることができなくなってきています。ですので、ワイン会で出会うケースで新しい発見に驚くのは、非常にまれになってきてしまいます。

ですが、一本を時間を置き、上から下まで味わうことで、思わぬ形で、いままで知らなかった側面に出会うことができることに気づきました。

ワインを一通り知ってしまったあとでは、ティスティングという手法では、新発見に至らないため喜びが薄く、興味深いものを1人もしくは2,3人で飲まないと・・・と思ったりします。

外交的ワイン

当方は、内向的に分類されます。

先ほどまで、小学校のクラスの父親の集まりがあり、行ってまいりました。父親の集まりは任意で開かれており、3カ月に1回程度飲み会をしたりキャンプをしたりします。そのクラスの父母は、妻いわく、「すごい人が集まっている」そうで、カウンセラーでNo1であったり、ビックカンパニーのマネージャであったり、そういうことになっています。その任意の会であるがゆえに、来る方は外向的な方が多く、内向的な自分というのはちょっとマイノリティであったりします。

その会に、シルグのラドワ2011などを持っていきました。

シルグのワインは自宅で飲んでいても、正直、派手すぎて、樽の化粧も厚く、果実味も豊かで、辟易させられてしまいます。

そういったシルグを飲みながら、ヴォーヌロマネ風にワインを仕立て上げるために、果梗を除き、樽でタンニンを与え、チョコレート風味を与えたのであろうと思う。そういった価値観に辟易するし、その下にラドワの味わいが不調和にも感じられるので、浅はかな飲み物を作ったシルグをいいと思えなくなります。

 

ですが、このワインを飲み会の場にもっていくというのは、ワインを美味しくすることのようでして、チャーミングで外向的な側面が強調され、表裏のないあっけらかんとしたシャンボールミュジニーといった風に仕立て上げられます。

 

シルグのワインというのは、そういった類のもので、家で向かい合い突き詰めるものではなく、外向的な場に出し、クルクル踊ってもらうのがちょうどいいようです。飲み方をどうのこうのというように、こちらからこねくり回すのではなく、社交場でそのある環境に反応させ、奥を探るのではなく、気軽にその環境と一緒にある、というべきなようです。

奥を探らないというのは、ある意味、新鮮な結論でした。

酒屋にて

都心の酒屋さんでワイン談義をしていた。

当初は1988Chablis Grand Cru Les Preusesを見に行ったのですが、

前回飲んだ1994シャブリレクロ シャブリジェンヌが気に食わず、

躊躇した。状態は良さそうであるものの、判断材料がなく、結局保留した。

古酒はギャンブルで怖い。が当たると美味しい。

店頭には面白いものが多々あり、1999ジュヴレシャンベルタンポンソを買った。

ポンソはジュヴレとモレで味わいのスタイルが違うそうで、思えば

ポンソはモレのみ飲んでおり、ジュヴレは飲んだことが無い。

ポンソ嫌いはそこにあったのかもと思い、購入に至った。

 

ところで酒屋さんとは店頭のワインについて生産者や過去飲んだ時の情報を

聞いていたのですが、最近はとんと高いもの、1万を超えるようなものが

売れないそうで暇だそうです。

また、いろいろなものを飲んできたお客さんがACブルゴーニュでいいという人も

いるそうで、儲からない・・・とのこと。

 

「ACブルゴーニュでいい」というのは、穿った見方をすると、

ブルゴーニュを生産者でのみ捉えようとする単純化された見方の人が

使いやすい故に使っている用語なのではないのか?

ブルゴーニュは細部にわたって分類されていく方向であるところに

重要な面白さがあるのであって、細分化することをしない免罪符に聞こえる。

 

 

ところで、かえって、1994シャブリレクロ シャブリジェンヌの2本目を抜栓して

飲んでみると、驚くほど美味しい。一本目に感じた酸化のニアンスは同程度ある

ものの内部の充実が違う。やはり、古酒はギャンブルである。

面白い/面白くない

某氏にはいつも勉強させられる。今回は、某氏の今後の購入計画のために銘柄を伏せることになるのですが、①もう作っていない生産者Aのワイン、②同ドメーヌの区画で作った現生産者Bのワイン、③そして左記の現生産者Bの生産者Aの区画以外のワインを比較して飲んだ。①と②には共通した香りと味すじがあり、③には①の香りと味すじが無い。試しに①を②と③に入れてみたところ、②にには変化を感じず、③には①に近づいた。過去の経験から踏まえても、②は①の生産者Aの個性を持っている。そして生産者Aは・・以下略。

どう考えても、②は生産者Aが作っている。

ネットを検索してみたところ、売り切れている。半年前はあったらしいのだが。そして高値のものがぽつぽつと残っている。

 

某氏は、生産者Aを愛し、ここまで自力でたどり着けてよかった。それで良しとしたい。といっていた。素晴らしい楽しみ方だと敬服する。

一方で、一度人気が出てしまったものは、購入が厳しい競争に晒される。そういう状況をみると、切なくなってしまう。そういう意味では少々面白くない。

1997 Chablis Grand Cru Bougros William Fevre 4日目

忙しく飲む暇もなく、3分の2以上残してキッチンに放置していました。

日曜日開けて、水曜日の本日再度飲んだので、4日目です。

初日感じた酸化のニアンスは健在であるものの、一方で、還元的であった香り、石油系の香りが飛び、自然な香りとなっていた。そうなると、一転して美味しくのめ、3分の2があっという間に消費されました。

初日も4時間ほどかけながら飲んでいたのですが、石油系の香りが飛ばず、手元にグラスを置くことも臭くて嫌でしたが、今はありません。還元香を飛ばすのに時間を要するようです。

 

また、初日に、サヴァの16オンスのグラスとラリックのグラスを比べて飲んだのですが、サヴァでは緩さが出てしまい、断然ラリックが良かったです。そのため本日もラリック飲みを使っています。ラリックは酸が低くても低さを感じさせず全体を締め上げてくれるグラスで、酸が落ちた古酒などに適しています。

97年という年自体が酸の低い年で、しょうがないと思います。

ラリックでなければ、残念な味で終わっていたと思います。

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1997 Chablis Grand Cru Bougros William Fevre

1997 Chablis Grand Cru Bougros  William Fevre  

やや酸化が進んでいる。また、グランクリュというほどの内容もない。

昔のウィリアムフェーブルはこんなものなのか?

もう一本買ってしまったのでさっさと確認してみることにする。

後報

 

シャルドネが好きなんですが、飲みたいものが市場にありません。

 3か月前ほどに64シャブリ・グルヌイユ・ドメーヌテツ(正しくは違う発音なのですが・・・)を飲んで、感銘を受けました。あれからシャブリ古酒を見ています。

その後、96のワイン会に行き、酸の豊かなヴィンテージの良さと、シャルドネの相性を改めて感心し、96をもっと増やしたいと思いました。

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