ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

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濃い薄い

10年前、「ワインの謎解き/安間宏美著」という本を読み、ワインを深く理解されている安間さんに教えを請いたいと思い、記憶は定かではないが、レストランのWebサイトを探し、名古屋のレストランでワイン会を開かれているとのことで連絡を取ってみた。しかしながら、すでに一線を退かれており、ワイン会はされておりませんでした。

 

そのときメールで、AOCについて、ワインについてご意見をお聞きすることができました。その当時、グランクリュヒエラルキーを崇めていたのですが、それに対して、「若いころは味覚が確かなのだから、濃いものではなく、薄いワインを嗜むほうがいいのでは?老いてから、味覚が鈍くなり、強く濃いものを楽しむ気がする。」と言われたことを最近思い出します。

 

何を若い/老いというか、その時の安間さんの定義は今となってはわかりませんが、統計的には60歳を境に味覚が急落するので、60歳未満・・・若い、60歳以上・・・老いたと定義してもいいかもしれません。先日ワイン会をしていて、やはりご年配の方は、濃く力強いものを好まれたことも記憶に残っています。

 

グランクリュヒエラルキー、評論家などの影響で、濃く強いものを奉ることもしばしばですが、自分の評価基準をこの60歳未満で構築することができた人は、つまり味覚が鋭敏な時期であればあるほど、繊細なものを求めることになると思います。

 

ただ、そういったワインを30代でしこたま集めても、本人が寄る年には勝てず味覚が衰え、ワインも衰え味わいが小さくなり、残念な将来が待っているように思います。

 

とはいえ、60歳というボーダーラインは一般的な値だと思います。(周りの方をみると、味覚がないケースが多々あるので、以下省略。)日々食事に気を付け、味と香りの差異を意識し記憶する生活をしていけば、落ちるのはもっと先になると思います。

 

結論めいたものとしては、味覚能力に応じて必要な濃淡・強弱が決められるが、それは個人差の問題であり、普遍的な評価軸ではないように思う。ただ、個人的には、味覚能力を高めておくべきで、その高めた状態で評価されるものが良いワインであると思う気持ちもある。