ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

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モンジャール・ミニュレ2012

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これまで作られていたエシェゾーVVがオスピスに寄進され、モンジャールからエシェゾーvvがなくなった。その替わりに、写真右から三番目の変わったラベル「Echezeax LaGrande Complication」を分けて作られている。変わらないような気分でいるが、ブルゴーニュから作られるワインも徐々に変わっていっていることを実感させられる。

2012 Vosne-Romanee

スイカのような浮ついたフレーバの後に、香りの中間部がない。タンニンはゴリゴリし、重くべたっとする。アフターもあまりよくない。繊細な部類に入るのだがえぐみがややあり、単体では面白くない。

そんなワインも、京の旬の筍を使った、「皮付きのまま焼いた長岡京の筍」と合わせるとそれまで不足していた香りの中間部分が補足され、ワインの繊細だけれどやや含まれているえぐみが筍(たけのこ)を挽きたてる。

この長岡京の筍は、京の市場で買われたもので、灰汁抜きせず蒸しただけ(塩など調味料なし)の調理法であるにもかかわらず、えぐみを感じさせず、単体で美味である。この一年食べたものの中で最もおいしかった。小川オーナ曰く、京の素材というのは、えぐみなどがなく繊細なものがおおく、誰が作っても美味しくなるとのこと。

繊細な長岡京の筍とはいっても微細な「灰汁」はあり、それが、ワインとしては単体で完成していないVosneRomaneeとうまく調和する。

このワインは、食中酒として優秀であり、京料理のメニューに合わせこれ一本で通して合わせてみたら楽しいと思う。

 

2012 Vosne-Romanee1er en Orveaux

プルミエを長岡京の筍に合わせると、さらっとし過ぎで面白くない。単体で楽しむものなのだろう。

エシェゾー上部、ミュジニー隣りという端に位置する本銘柄は酸が目立ち、重心が高い。酸の筋っぽさが、VoneRomaneeとしては求めていないので、評価しない。とはいっても、村名にはなかったミッドなどが埋まっているので、まあまあ。

 

2012 Vosne-Romanee1er Les Petits-Monts

バランスよく、上から下までのレイヤの香味に欠落や過剰なところがない。ビロードのようなテクスチャーは美しい。本銘柄は完成されており良い。ただ、あえて難をつけるなら、他の銘柄にも共通するが落ちるのがやや早い。それほど持たないかもしれない。

2012 Vosne-Romanee1er Les Suchots

 プティモンと村名を足して二で割ったような個性。そこに、プティモンにもあるビロードのようなテクスチャーがある。故に、えぐさがややあり、それが将来複雑さに昇華できたのであれば期待がもてる。オルボーをかうのであれば、こちらを買って、ヴォーヌロマネらしさを堪能したい。

 

2012 Echezeax

 もう一方の銘柄と比べて複雑さがある。
だからといって、いいかといえば、1erでいい。

2012 Echezeax La Grande Complication

 もう一方の銘柄と比べて(比べなくても)複雑さがなく、グランクリュとしては単調で、プルミエに落としてしまえばいいと思う。

 2012 Grands Echezeax

 これまでの銘柄と違い、つなぎ目がなく、繊細。するするっとはいり、気が付くとなくなる。とても優しい。ただ、グランクリュを名乗るのであれば、飲んだ後のより戻しがあってほしい。お金持ちのディリーワインか。

 2009 Richebourg

流石、旗艦銘柄。ヴォーヌロマネのエレガントさ、余韻のゆったり感、過不足のない酸、ベルベットのようなテクスチャー、チャーミングな香りから重厚な香りまでをカバーする複雑さ、グランクリュにあってほしい余韻におけるより戻し感。文句のつけようがなく、完成された一品。たまにはこういった銘柄を確認しないといけない。