ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

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ラルロ スショ

2008 ヴォーヌロマネ・スショ1級 ドメーヌ・ド・ラルロ

2011年ヴォーヌロマネヴィラージュ(スショの若木)と同時比較。
なんというかヴィラージュがお得なんていうことはなく、ヴィラージュにない成分が多々含まれている。腐葉土、ヨードなどの香りが盛り込まれ、タンニンが熟している。ヴィンテージが異なるので一概に比較できないものの、3年程度の経過でここまでかわることはない。最初はサンヴィヴァンを彷彿させていいと思っていたが、最後は、80年代のDRCもしくはルソーのシャルム・シャンベルタンを彷彿させ胃に重く気持ちが悪くなってきた。やはりもはやスショではない。

なんとももやもやする。01サンヴィヴァンが清純さを伴う桜色のデュジャックなら、こちらは熟れたDRC・・・。

まだ楽天にも在庫はあり、価格以上の価値はあるが(2015/04/19)、方向性が01のサンヴィヴァンと異なり過ぎ、悩む。

なお、キャップシールと面していたコルク側からは、ブショネフレーバがしていた。このままコルクと接しておかれていたら、どこかでブショネになる。要注意。

 

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後日追記

ラルロのスショは、スショでも標高が高い場所にある。270mくらいだろうか。ちょうどリシュブール(厳密にはベロワイエ)の下部に位置するくらいです。反対側の隣はエシェゾー・クリオです。そう思うと、外見ばかりで中身のないワインが連想されるのですが、そんな区画でラルロは頑張っていると思います。

ラルロに聞いたわけではないのですが、スショにサンヴィヴァンの若木を足し、スショの若木をヴィラージュにするというのは、スショを高く評価していないだろうか?スショでリリースするスショはスショらしさを削りなんちゃってサンヴィヴァンに仕立て上げられ、ヴィラージュはタンニンがギスギスしていて成熟が見られない、即ちタンニンを成熟させることができなかった。(そう、ジャイエは如何にタンニンを丸くし落とすかにセラーで苦心した。それは多分正しいのだけれど、普通に作った場合、このラルロのヴィラージュになる)ラルロ・スショを買うべきなのだろうか?
ヴォーヌロマネのブランド品として買うのであればYesであるが、スショらしさという意味では、荒ぶるタンニンがそのままのヴィラージュのほうがらしいのではないか。(美味しいのはスショなのだが)

 

また、ラルロは近年、全房発酵から除梗し30%程度梗を残し漬け込みを長くする醸造に変更している。それがいいのか、悪いのか、大変興味がある点である。そもそも、ヴォーヌ村は除梗するべきなのか、そうではないのか?

これは、村ごとに考えてもいいテーマである。例えばシャンボールはある程度梗を残した方が、シャンボールのテーマである「芯」を強調できいいと思う。それが全房発酵であるべきかは、ルロワのシャルムを飲むと、そうあるべきと思う。例えば、アミオのワインを飲むと、やはり芯が足りないと感じる。ジュヴレは、除梗したほうがいいような気がする。ヴージョはあの妖艶なキャラクターを立てるためにぜひ全房発酵にすべきと思う。ニュイ・サン・ジョルジュも全房発酵もしくは梗を30%残した方がいいと思う。(30%でいいか)抽出はあっさりするべきと思うが、完全除梗するとシヴィニョンシェゾーのような贅肉しかないようなぶよついたワインになる。適度なスパイスも茎は与える。それがないと、単に素直なだけのワインになり下がる。

さて、ヴォーヌ村はどうなのだろうか?フラジェはどうなのだろうか?

フラジェから考えると、除梗するべきと思う。そういう意味でジャイエは正しかったと思う。あそこはタンニンを抑える方がバランスを取れる。

ヴォーヌ村は、ラルロは、・・・、難しい問題であるような気がする。どちらの良さもあるように思う。