紅茶
新しく中国紅茶が届き、今日の休日は朝から紅茶三昧でした。
淹れ方としては、湯温を下げることと葉っぱがそのままコップに入っていることが現時点での最良の方法と思っています。温度は沸騰させた直後だとえぐみがでる経験を過去してきたので、いまは湯気が収まる程度まで待ちます。以前はティーポットで紅茶を出し、コップに入れていましたが、コップに直接茶葉を入れて、飲むときに茶葉が入っている方が風味が高く深みもいいことが分かり、今では次のようにしています。
紅茶の淹れ方
1.お湯を沸かします。
2.湯温を下げます。
3.お湯をワイングラスに入れます。量は、グラスより半分以下がいいと思います。
4.注いでから触っても何とか触れるくらいの熱さであることを確認します。
5.茶葉を直接グラスにいれます。
6.茶葉が沈むのを待ちます。
7.沈まない茶葉が気になる時には、取りましょう。
ワイングラスは、ロブマイヤー、バカラ、アンピトワイヤーブル、木村硝子のロブマイヤー3小さい版などを試しましたが、今のところは、アンピトワイヤーブルのタステールかグラスⅢがいいと思います。(タステールのほうが香りが高まりいいです。)
どうやらワインと違って、ノイジーな香りがないためグラスの口径が狭いほうがいいと思います。(補足:リプトンなど大量生産の茶葉は想定外です。茶葉が破砕されたものも想定していません。フレーバーティも想定外です。茶葉が大きくても大量生産のものについては良く分かりません。)これはワインは望まない香りもあるためアンピトが適さないこともあります。
中国紅茶を愛飲すると、ワインと違って甘くないところ、果実味がないことがうれしいです。
ブルゴーニュは全く完成の域に達していない
今日飲んだ中国の紅茶( 雲南古樹紅茶)に、ブルゴーニュに求めていた甘く切ない妖艶な香りがそこにあった。こういったブルゴーニュを気軽にのめればいいのだが、82のグランドリュまで登らないと見つからない。このころのグランドリュといえば、いい話を聞かないし、今でいうところの農法、保管や輸送の品質は悪かったであろう、ワインである。だけれども、秀逸でない土地のワインをいかにテクニックでタンニンを丸くしようとも、そして輸送を完璧にしようとも、至らない世界がありありと見える。結局、特上の世界の土壌に手が届かない時点で、この趣味には行き詰まりがある。ブルゴーニュ意外にブルゴーニュ以上のものもあるわけがない。
なので、ブルゴーニュはもう終わりです。
上記の紅茶の茶葉について、次のようでした。
・樹齢100年以上
・自然栽培(放置)
・種から発芽、クローンではない
・枝を剪定しない。(剪定すると、樹勢がつよくなり、美味しくなくなる)
おお、理想ではないでしょうか。
これとダージリンを比較すると、
・樹齢100年以上→多分古くて数十年。最も古くて100年近いものがちらほらと。
・自然栽培(放置)→農薬バンバン
・種から発芽、クローンではない→クローンしています。
・剪定→不明だけれど、茶葉を見ると綺麗に切られているので、しているかと。
です。ダージリンティの期限は中国のお茶を作るために100年前くらいにインドを占領したことに起因するわけですから、歴史は浅くしょうがないといえます。ダージリンティは茶木が十分でないと考えられます。残念です。またダージリンも近年品質が落ちており、満足するものが買えません。品質が落ちているにもかかわらず、売価が上がっています。そしてどの農園も無個性になりつつあります。
我らのブルゴーニュは、自根でもないし、樹齢も低いし、クローンを使っていて多様性がないです。クローンを選抜して、フィロキセラ対応でアメリカの別の木への台木にクローンを植えるし、選定もバンバンします。そして、ますます、醸造のテクニックにより、ワインごとに個性の差がなくなってきているように思います。
良い土地のワインが買えなくても、下のクラスの土地でいいブドウの木があればまだいいでしょうが、それもできません。そもそもにして、ブルゴーニュで自根で、クローンを使わない増やし方をして、樹齢を100年以上にすることをできないが故に、「ブルゴーニュを飲んでもっとほんとはできるはずなのにこんな程度のワインしかできないのか!」「本当に見たい世界に連れていってくれない!」という思いが飲んだ後に湧き上がってくるのではないでしょうか。それを行うには、今のファーストフードの時代では無理なのでしょうか?
深み
案外4,5年前に飲んだときと変わりなく、熟成が進んでいないように感じる。相変わらずうまい。ブレットが最初はあったものの、ブレットが飛んだあとは、清浄で張りがあり深みをもっている。
最近のトレンドはクリーンで果実味があるスタイルであり、タンニンを意図的に弱くしている。こういうワインばかりになってくると、今一つ楽しくなく、もっと野性味を主張してほしいし、なにより、クリーンに仕立て上げたがゆえに、深みに欠ける。甘さとは違う。深みは、一朝一夕では身につけられないものであり、テクニックでもそれを出すことができないのではないだろうか?故にクリーンで甘いだけのワインが出回っている。
深みは、蔵の酵母と畑の個性により作られる。故に深みのあるスタイルにはなかなか出会うことができない。なおおしゃれなレストランで飲むトルショーより、こういった雰囲気のなかで飲むトルショーのほうがマッチしているのではないだろうか?
地味 続き
コルトンブランがとてもよかったので検索してみたものの、Wさんの言う通り、古いものは全くなかった。ドゥランも同じく古いものはなかった。その貴重さに改めて気づかされた。
以前、アロースコルトンをセミナーで飲んで、野暮ったさに限界を感じていた。高貴さのあるクロデコルトンやルコルトンやクロデロワはいいが、あれは特例で、コルトンの粗野さを正当に評価しなかった。
コルトンブランを通じて、コルトンは熟成する余地があるのかもしれないと認識を改めさせられた。地味で無骨ではあるが、落ち着きがあり、食べ物との相性もよいので、親しみが持てる。新しいものは買う意味がないか、Wさんに聞こう。
ジュヴレ・シャンベルタンの会
いろいろあったのですが、驚いたのは09ルソー村名。
サービス当初は熟したタンニンがワインを覆い、分かりにくいと思っていましたが、30分ほどすると、タンニンが取り払われ、一口の中にベリーから桜までの味の幅を持たせた妖艶な味わいに変わる。09が単調で甘く派手なだけのヴィンテージだと思っていたのですが、このルソーはそれを見事に覆してくれた。またその隣にあるジェラールラフェも妖艶でした。こういうワインが飲みたいのですが、09がそれだったのか・・と撃ち抜かれた思いでした。09、いいな。
ポンソを期待していったのですが、ポンソは難しかった。このようにいくつものワインを並べてしまうと、ワインの魅力をつかみ取れない。もっといいところがあるはずなのに、それが分かりませんでした。自分のティスティングが足りないのと、ポンソがまだまだ分かっていないということを、確認しました。ポンソは1杯では分からず、向き合わないと見せてくれない。
過去何回もポンソのグランクリュを飲んできましたが、普通としか思いませんでした。あれを思い返すと、まだポンソのグランクリュを飲むには未熟すぎると思うのです。もう少し、村名で分かってから、出直したいです。
会の後。2011年ヴォギュエ・ミュジニーを頂く。
ヴォギュエの全盛期については過去どこかで書いたので省略するとして、この一本に向かい合ってみると、自分が知っている02くらいまでのヴォギュエとは異なる。
驚くことにクリーンな造りになっており、あの汚い作り、ブレットが多いスタイルから変わっている。また、酒質がふわっとしている。これも変わっている。やや薄くなっており、エレガントになっている。
ただ、よくよく見ると、奥のほうにはブレットが見える。
大分変わったという印象です。
昔のヴォギュエのみの印象で、周りの人とはなしてもかみ合わないということもあると再認識しました。小川さんいわく、「3年くらい離れてみてあってみると変わっているから、びっくりする。チョクチョクあってみないといけない。カリフォルニアはいったん離れたのだけれど、3年たってみると大きく変わっており、浦島太郎になっていた。」とのこと。ヴォギュエが良くなったか、なっていないかというだけことにではなく、ヴォギュエがミュジニーをどう作りたいかが分かったことに価値があったと思う。
ルソーの美味しさを再び!ということで、13年のロッシュを。
しかしながら、2匹目の土壌はおらず。
以前ルソーを水平で飲んだ時には、思わなかったが、このロシュは樽の香りが鼻につく。また味わいも濃く、あまり好みではない。
なんと、村名のほうが好みということですか。
PHILIPPE PACALET ファーストヴィンテージ
2001 Gevrey-Chambertin PHILIPPE PACALET
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