ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

     このブログと私は行き先不明です

砂糖にたよらない・・・訳にはいかない

先日ラルロの醸造長と話をした中で、補糖の話をお聞きした。
なるべく熟度を上げるよう必要に応じておそ摘みをするそうであるが、
糖度によっては1次発酵の際に最後に補糖する場合もあるとのこと。
天候に恵まれた15年でさえ、補糖するものがあったということです。

ラルロでさえ補糖するというのであれば、他のブルゴーニュは補糖をもっとしているのであろう。(早摘み生産者においてはもう補糖必須ですよ。)

テロワールテロワールと言っておきながら、テロワールと関係ないものを積極的に使う姿勢には問題があるのではないかと思うのです。糖度が上がらなければ、そのような年であるため、テロワールに従い、そのまま作ればよいのですが、商売上かやらない。
言っていることと、やっていることが食い違うのはよろしくありません。

砂糖に頼らないブルゴーニュというのを徹底してほしいと思います。

 

シャンパーニュ

じゃあシャンパーニュは?といいうと、1次発酵で11度。2次発酵のためにティラージュし2次発酵で12~3度、最後にドサージュもしています。砂糖まみれといってもいいです。

解決策としては、畑で砂糖を作るしかないのかも。いや、それもねじ曲がった結論でその年の葡萄由来のもので作ることから逸脱しています。シャンパーニュを作るにはテラージュをしなくてはならず、24g/lの砂糖を加えて1度あげるなんて・・・。

 

テロワールというのは何だろうと思ってしまいます。

シャンパーニュは半分ギャグなのかな。田中さんはシャンパーニュはカクテルだと言っていましたが、それもそうなのかもしれない。

 

しかし、見ようによっては、補糖でテロワールは歪まないと開き直る考え方もあるのかもしれない。ワインのキャラクタ、精神性、流速、立体感、香り(花、鉱物、皮など)は補糖によらないとも。

補糖で歪むもの、歪まないものを消費者は理解し、楽しめということなのかもしれない。であれば、補糖しないものの味わいを理解しないといけないのですが、存在しないものは味わえないので、これまた困難。あああ無念。

ラルロ来日

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ラルロ初来日記念ワイン会 | 美味しいワインと出会う旅 - 楽天ブログ

にお邪魔しました。

 

白ワイン
2015 de l'Arlot Côte de Nuits-Villages Blanc Au Leurey
2015 de l'Arlot Nuits-Saint-Georges Cuvée La Gerbotte
2013 de l'Arlot Nuits-Saint-Georges 1er Cru Clos de l'Arlot Blanc

ラルロをいろいろ飲んできましたが、白は数回しか経験がありません。完璧に無視していました。ラルロといえば赤のイメージですが、白もいいですね。ただ、ニュイで白を作ると硬くなりすぎるイメージがあり、好んで飲みたいと思いません。

13年がこの10年でもっとも大変だった年とのこと。

熟度が上がらなく、上がるまで待ったとのことです。熟度が上がらないときは上がるまで待つドメーヌの方針だそうです。

15年はストレスを感じさせないキャラクタで、13年はストレスフルな大局的なキャラクタです。軽いニュイヴィラージュと中が詰まったジルボットで、ジルボットは最後まで残して楽しみました。一方で13のラルロブランは重く屈折しています。ニュイサンジョルジュは屈折することが似合わないので、微妙。

 

赤ワイン
2013 de l'Arlot Côte de Nuits-Villages Clos du Chapeau
クロデシャポーは口当たりはいいのですが、石灰が前面に出すぎ、チャーミングすぎる果実感が、徐々に飽きてきます。これはラドワのキャラクタに共通した印象で、飲み飽きします。

2013 de l'Arlot Nuits-Saint-Georges "Le Petit Arlot"
2013 de l'Arlot Nuits-Saint-Georges 1er Cru Cuvée Les Petits Plets
2013 de l'Arlot Nuits-Saint-Georges 1er Cru Clos des Forets Saint Gerges
2013 de l'Arlot Nuits-Saint-Georges 1er Cru Clos de l'Arlot Rouge

プティプレが最も上澄みのフラリーな香りが軽く、エレガントです。
プティプレは上部に伸びる香りと中央部の集中力とアフターの存在があります。何よりほかのどれと比べても瑞々しさがあり、エレガントです。重すぎるフォレサンジョルジュ、やや悩んでいるラルロよりバランスがいいです。

2013 de l'Arlot Vosne-Romanée Villages ( Les Shuchots j.v)
2013 de l'Arlot Vosne-Romanée 1er Cru Les Suchots

どちらの2品もいつも通り重心が高く、やや作為的な味わいに仕上がっています。青いタンニンがまだ多く残っており、今後昇華するといいのですが、どうでしょうか。

 

13年のラルロはやや微妙だったと思います。頑張ってはいるのですが、内容に乏しいです。

 

醸造長のニュイサンジョルジュ観、ラルロは醸造長でスタイルが変わるかといったことをお聞きしました。ニュイサンジョルジュはフェミニン。土臭くはない。ジュヴレのプレモーの畑に似ているかと聞いたところ、畑の周辺環境が異なっているため、似ていないとのことです。自社畑以外で好きな畑はカイユレとのことです。醸造長以外のメンバで80%が決まっており、スメのスタイルを継承しつつ、方法論としては醸造長ごとに全く異なるとのこと。前任は決定した方針に従い、遂行するタイプで、現醸造長ジェラルディンヌ・ゴドさんはその日のティスティングでその日の方針を判断するそうです。

多分、ラルロでは栽培と醸造の役割分担が明確に決まっており、最後の味付けが変わるイメージと理解しました。

 

ドメーヌ・ド・ラルロはスタイルが一貫しつつも、その年のキャラクタに大きく触れる印象があります。ニュイ・サン・ジョルジュのスタイルを考え、ヴィンテージを選ぶなら、近年であれば12年や15年なのでしょう。15年のラルロは値上がりしたので全く飲んでいなかったのですが、やや興味がでてきました。

マルゲ来日

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1. Shaman Grand Cru 2013(PN,Ch)

2. Shaman Rose Grand Cru 2014(PN,Ch)

3. Ambonnay Grand Cru 2012(PN,Ch)

4. Avize-Cramant Grand Cru 2012(Ch)

5.Les Crayers Grand Cru 2012(PN,Ch)

6. La Grande Ruelle Grand Cru 2012(PN)

 

アンボネイのワイン尽くしであり(一つアヴィーズがありますが)、ほかに、別生産者のアンボネイとブジーが出ていました。それがだれかは、開示されませんでした。(聞き忘れたのかもしれません)

 

写真の石はマルゲが持ってきたアンボネイのもので、チョークです。

触ってみると、手が白くなるほどであり、もろそうでした。

 

アンボネイ尽くしのおかげでアンボネイの個性が分かってきました。

隣のトレパイユとは違い酸は優しく、左のブジーと異なり重さと沈むことがないようです。ただ、ここで感じた酸のやさしさはマルゲの完熟ゆえなのかもしれないのですが、他の生産者のアンボネイも同じように酸を感じさせなかったので、そういうものだと思います。

 

ブノワ(マルゲ)自身、フランクな方で、ふわふわした人でした。そんなブノワとアンボネイは似通った個性のようです。天を意識してワインを作っているそうです。

 

Shamanはいずれも甘く、ドサージュをしているのではないかと聞いたら、そうではないと答えていました。しかし、インポータ資料ではドサージュをしているようで、多分しているように思います。あまり好きになれません。

アンボネイ11年はこの日の中ではもっともよかったのですが、ちょうど一年前に飲んだ10年のものと比べると、静謐さに欠けていました。

 

そもそもなのですが、この日のワインは皆暴れており、席に着かない生徒のようなクラスの味わいで、多分、当日移動でワインを持ち込んだことが影響しているのかもしれないと思いました。

リューディで仕込まれたクレイエール、リールは・・・悪くないのですが、心に響かないというか、迷っているようなところがあり、響きませんでした。

 

マルゲ、好みじゃないのかな、10年のアンボネイはもっと内的に張り詰めたものがあったのに、今日のワインはすべて外向的で、違うな・・・と。それをぶつけてみましたが、田中さんから「あの人と作ったワインではないということなんですが、触れてはいけないところです。」と日本語でいわれました。

あの人とはジェスタンであり、ジェスタン好きじゃないけどな…とモンモンしていました。

 

数日後、マルゲ11年のルパルク(リューディ)を自宅で飲みました。これは3カ月程度セラーで保管していたものです。これは、最高でした。

確かに軽いアンボネイのキャラクタなのですが、内的な心の落ち着きがあります。また、クレイエールやリールと異なり、厳かな雰囲気があります。

10年のアンボネイもいいのですが、ルパルクの威厳はもっといいと思います。

ヴェルズネイ/ジャン・ラルマン・エ・フィス ブリュット レゼルヴァ

ジャン・ラルマン・エ・フィス ブリュット レゼルヴァ



ジャックルソーのヴェルズネイ ロゼにノックアウトされ、銀座屋さんで、ヴェルズネイがあったので購入した。

ドサージュ4g/lで店長曰くフィラディスが取り扱うワインはフィラディス仕様でドサージュを抑えることがあるくらいだから、甘く感じないよ、以前飲んだ時も余韻が綺麗なワインだったとのことで、店長の言葉を信じて写真の2本を買ってみた。

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自宅のセラーにて撮影。



余韻にドサージュが目立ち、ドサージュとワインのエグさがからまり合い、なんだか微妙。シャンパーニュというより、チューハイのような飲み物の仕上がり。


ヴェルズネイとブジー

ヴェルズネイとブジー


詳細は田中さんのFacebookを参照いただくとして、個人的な感想を。

ブジーはバランスがよく、ワインに下半身があり、酸が低い。実体感があるブジーに対して、ヴェルズネイは実体感がない。

ヴェルズネイのロゼ ジャックルソーは、シャンベルタン的な高級パストゥーグラン感がある。滑らかなテクスチャーでアタックからアフターまで切れることがなく、細く綺麗に流れていく。そこに墨のニアンスが加わり、ひらがなの一筆書きの書のようである。ジャックルソーのロゼは12glであるが、そこまで甘さを感じさせないように感じたが、時間が経つごとに甘さが前面に出てべったりした味わいになってしまいやや残念であった。


墨のニアンスはヴェルズネイの上部の森から出てくる土壌が、墨のような土であるとのこと。

ヴェルズネイの土は肥沃でブジーなどに運び込まれたそうで、肥沃な土であるにもかかわらず、北向きのなだらかな斜面で涼しく1日日照量が確保される。

ジャックルソーのワインがこの説明とピッタリ符合するキャラクタであるように思う。


なので、ヴェルズネイの美味しさにノックアウトされました。

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なぜ、流される?

フランソワ・ラマルシェは好きで今まで特にショームとグランドリュを購入していたのですが、15年新着があり、購入しようかと見たところ、瞬殺されていました。

あの、いつも売れ残るラマルシェが!です。

ちょっとお店のサイトを見たところ、リアルワインガイドが高く評価したそうで、だまされて?買っちゃたのですね。


なぜ、徳丸さんの評価などを信頼してかうのか気が知れません。飲み頃予想も何をいとしているかよくわからなく根拠を聞いてみたいところです。かれが言っているアペラシオン越えも意味不明ですし、ルーミエミュジニー15年がブルゴーニュの終着点だそうで、土着ワインとしてのブルゴーニュは?シトー派が目指したのもそこなの?ベーズやマランジェの三畳紀の斜面は?ブルゴーニュを単純化していて微妙です。


ラマルシェ15年がいいとしても、全てのワインが売り切れること自体いみがわかりません。だって斜面下部の土壌から上まで、ヴージョからニュイまで売れるのも、好みがあるでしょ!

評価がいいから、とどこがすきかは違うでしょ!点数もいいけど、畑に拘らないならブルゴーニュを好きな意味が・・・・・・・・




結局、徳丸がrwgをだしはじめてから、市場の文化は成熟していないのではないかと思います。

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ところで、ジェルマンの08を近所の酒屋で購入しました。最近コートドニュイよりボーヌに興味がやっと湧いてきました。ボーヌは人気がなくていいですね。ほっとします。

ジェルマンは一時期ブームでしたがそれも落ち着いており、いいですね。

コート・ド・ボーヌはこれまで全く飲んでいないので0からのお勉強です。ボーヌのピノ・ノワール、ショレ、マランジェの三畳紀をもっと理解しないといけないです。

本でマランジェを読んだのですがワイン大全もアトラステロワールも上っ面で、田中さんのセミナーほど分かりません。ボーヌ難しそうだとおもいます。


マランジェの会

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Marangesの会


マランジェはコートドール南端のアペラシオンである。1980年代に作られたアペラシオンでラヴァルはこの区画を評価しておらず、アペラシオンでは1級・村名・広域が定義されている。特級はない。


マランジェは飲んだ記憶がなく、ブルゴーニュ大全やテロワールアトラスにはコートドニュイに似ていると書かれている。濃くて飲むには数年待つ必要があるとのこと。

だが、土壌の個性、ラヴァルの評価の背景にあるフランスの思想など紐解きつつ、どう受け止めるか?


マランジェはジュラ紀の中期から前期、そのまえのTriasまであり、コートドールでも珍しい土壌となっている。土壌があたらしければ味わいは若々しく派手な香りと味わいにになり、古くなれば派手さすなわち張り詰めた果実感や高い香りは無くなるものの見返りとして複雑さが高くなる傾向にある。

必然マランジェには複雑さが期待でき、粘土質土壌の魚卵岩であるTriasの区画においては抜けるような爽やかさではなく、粘性と複雑さを期待することになる。


また、ニュイと比べて南にもかかわらず気温が低いそうで、必然と収穫が遅くなる=より複雑になる。


1

2016 Maranges Le Saugeot / Edmond Monnot

2016 マランジェ ル・ソージョ/ エドモン・モノ


村名格。

Trias土壌(粘土・魚卵岩・黒)で380から320mにかけて南向きの斜面にある区画。

マランジェのTriasには、このル・ソージョの斜面と平地の区画がある。どちらも村名格となる。


ル・ソージョは、

香りは上らず、大人しい。

味わいは一口では表現できないものである。老成した龍のようである。

恐れ多くも表現するならば、口一杯にボリュームがあり、飲み込んだ後も味わいが留まり続ける。にもかかわらず、タンニンは優しく角がなく、気持ちがいい。タンニンも量が多くない。口に含んだ後レーズン・アーシー・シナモンなど感じられる。

16年であるにもかからず、果実を感じさせず、まるで若いが熟成したようでもある。


面白いのは

・斜面にもかかわらず、平地のようなキャラクタで、香りがのぼらず、重心がひくい。

・力強さとは裏腹に、タンニンが優しい。これは現代的な醸造による賜物で、抽出を減らしている効果

・樽熟期間は短い。

・農薬を使っている。にも関わらず伸びが素晴らしい。フラットにならない。


個人的にはワインに果実はいらないと考えている人なので、とても好みである。


2

2015 Maranges Le Bas des Loyeres Blanc   / Marc Bouthenet

2015 マランジェ ル・バ・デ・ロワイエール / マルク・ブーテネ


これもTras

ただ、1のル・ソージョとはことなり、平地である。


平地であっても1と同じキャラクタが伺え、重量感がある。


シャンパーニュにおけるアイの横のキュミエールのボディを思い出させる。

これも好み。


3

2015 Santenay 1er Cru Beauregard / Battault

2015 サントネイ 1 ボールガール / バトー


4以下は、同じ生産者で、生産者コンタ・グランジェは、芸術家で、サボワ出身とのこと。ブルゴーニュのキャラクタではなく、個人的には受け入れられない。何がいいか全くわからない。


どれもTriasではく、ビオであるとのことであるが、12に感じた充実感がない。

土壌>斜面・生産者と、優先されるということであるようである。


4

2015 Maranges Blanc / Contat-Grange

2015 マランジェ / コンタ・グランジ


5

2015 Maranges / Contat-Grange

2015 マランジェ/ コンタ・グランジ


6

2015 Maranges 1er Cru Le Clos des Loyeres / Contat-Grange

2015 マランジェ1級ル・クロ・デ・ロワイエール/ コンタ・グランジ


7.

2015 Maranges 1er Cru La Fussiere / Contat-Grange

2015 マランジェ1級ラ・フシエール/ コンタ・グランジ


8

2015 Maranges 1er Cru Les Cols Roussots / Contat-Grange

2015 マランジェ1級レ・クロ・ルソー/ コンタ・グランジ


ペルナンヴェルジュレスの会を邂逅する

ペルナンヴェルジュレ


ペルナンヴェルジュレスをイメージはできているつもりであったものの、西側斜面、中央部、コルトン側での違いを確認したかった。


西部斜面のアンカラドゥー2015年は石灰岩土壌で粘土質な土壌が少なく、故にボディが欠如していた。タンニンが未成熟であり、講師や他の方にはエレガントでないという評価がくだされていたが、タンニンの未熟なところを除けば、コトーシャンプノワに似ており、実態感がなく消えそうなスタイルはエレガントである。

こういうワインは、タンニンさえ上手く処理すればいいはずなので、

・抽出を優しくする

・タンニンを完熟させる

・徐梗する

・ロゼにする

など工夫の余地がある。


ワイン自体に芯もないため、ロゼのスパークリングにすればいいと思う。


決して偉大なワインにはならないものの、コートドールでも唯一無二のキャラクターを備えることができていいと思う。



アンカラドゥーの白においては、新世界的な味わいで、引っかかるところがなく、とらえどころがない、どこか目立つ個性もない、不定形な味わいになっている。

目立つ個性がない分、長々と飲んでいても飽きがこず、都度あたらしい発見がある。また14年の白と比べると、補糖を不要としたぶどう由来の素朴なアルコール感も好感がもてる。

一言で言えば非常に素朴なお酒である。

常々、ワインは素朴であってほしいと願っている身としては、アンカラドゥー2015の白は最上である。


このことから思うに、ブルゴーニュにおいて、石灰岩斜面ではピノノワールシャルドネかと、補糖についてもう一度考えてみたい。


石灰岩斜面ではピノノワールシャルドネかという議論においては、かのラヴァル博士が提唱した粘土はシャルドネ説を持ち出されるが、アンカラドゥーを取ってみると、シャルドネの方が単純に美味い。ピノ・ノワールはタンニンの問題があり、難しい。


では単純にシャルドネが美味いから、ピノ・ノワールがダメかというと、シャルドネは新世界っぽく、この地を表現しきれていない。


やはり、ピノ・ノワールシャルドネ以上にその土地を反映する品種であるように思う。ピノ・ノワールにすべきかシャルドネにするべきかは、その土壌を前面に出す価値があるか否かの主観に委ねられる。


ワインをその地を表すもので、美味かろうがまずかろうがそれは二の次であり、土地を理解するためのものであるととらえるのであれば、この地ではピノ・ノワールを植えるべきであると考えた方がいい。


美味さを主眼に置くのであれば、ピノ・ノワール単一ではなく、色々な品種でカバーし、ブレンドすべきなのであろう。もしくは、単純にシャルドネにしてしまうというのも手である。



ピノ・ノワールは、優れた土地であれば、石灰岩土壌であれ、粘土質土壌であれ、どちらでも素晴らしいワインを作り出す。シャルドネテロワールを隠しどちらでもそこそこのワインを作り出すことができる。


そういうことではないだろうか?



また2番目の補糖の有無なのだが、ほんとうにそうなのだろうか?

ちょっと疑問である。


14年の補糖感、15年の伸びやかさはひていしない。その通りだと思う。ただ、それが、本当に補糖だけなのだろうか?

というのもシャンパーニュを思い返してみると、二次発酵の際にテラージュとしてショ糖をいれているではないか。であれば、シャンパーニュは皆、砂糖由来のアルコール臭く、飲めないものになっているのではないか?


違いはなんなのかというと、瓶熟期間の長さなのではないか?ショ糖由来のアルコール感も瓶熟で飛ぶのではないのか、そんなことを思ったりする。


しかしながら、この前のんだデュジャック94クロサンドニ10年?ロマネサンヴィヴァン

など醸造アルコール感があった。熟成してもだめなのかな・・・。


なお、今飲んでいる14年のRシヴィヨン・ニュイサンジョルジュ・1erペリエールなど、醸造アルコール感が半端ない。ヤバイ。

ペルナンヴェルジュレスの会を邂逅する

ペルナンヴェルジュレ


ペルナンヴェルジュレスをイメージはできているつもりであったものの、西側斜面、中央部、コルトン側での違いを確認したかった。


西部斜面のアンカラドゥー2015年は石灰岩土壌で粘土質な土壌が少なく、故にボディが欠如していた。タンニンが未成熟であり、講師や他の方にはエレガントでないという評価がくだされていたが、タンニンの未熟なところを除けば、コトーシャンプノワに似ており、実態感がなく消えそうなスタイルはエレガントである。

こういうワインは、タンニンさえ上手く処理すればいいはずなので、

・抽出を優しくする

・タンニンを完熟させる

・徐梗する

・ロゼにする

など工夫の余地がある。


ワイン自体に芯もないため、ロゼのスパークリングにすればいいと思う。


決して偉大なワインにはならないものの、コートドールでも唯一無二のキャラクターを備えることができていいと思う。



アンカラドゥーの白においては、新世界的な味わいで、引っかかるところがなく、とらえどころがない、どこか目立つ個性もない、不定形な味わいになっている。

目立つ個性がない分、長々と飲んでいても飽きがこず、都度あたらしい発見がある。また14年の白と比べると、補糖を不要としたぶどう由来の素朴なアルコール感も好感がもてる。

一言で言えば非常に素朴なお酒である。

常々、ワインは素朴であってほしいと願っている身としては、アンカラドゥー2015の白は最上である。


このことから思うに、ブルゴーニュにおいて、石灰岩斜面ではピノノワールシャルドネかと、補糖についてもう一度考えてみたい。


石灰岩斜面ではピノノワールシャルドネかという議論においては、かのラヴァル博士が提唱した粘土はシャルドネ説を持ち出されるが、アンカラドゥーを取ってみると、シャルドネの方が単純に美味い。ピノ・ノワールはタンニンの問題があり、難しい。


では単純にシャルドネが美味いから、ピノ・ノワールがダメかというと、シャルドネは新世界っぽく、この地を表現しきれていない。


やはり、ピノ・ノワールシャルドネ以上にその土地を反映する品種であるように思う。ピノ・ノワールにすべきかシャルドネにするべきかは、その土壌を前面に出す価値があるか否かの主観に委ねられる。


ワインをその地を表すもので、美味かろうがまずかろうがそれは二の次であり、土地を理解するためのものであるととらえるのであれば、この地ではピノ・ノワールを植えるべきであると考えた方がいい。


美味さを主眼に置くのであれば、ピノ・ノワール単一ではなく、色々な品種でカバーし、ブレンドすべきなのであろう。もしくは、単純にシャルドネにしてしまうというのも手である。



ピノ・ノワールは、優れた土地であれば、石灰岩土壌であれ、粘土質土壌であれ、どちらでも素晴らしいワインを作り出す。シャルドネテロワールを隠しどちらでもそこそこのワインを作り出すことができる。


そういうことではないだろうか?



また2番目の補糖の有無なのだが、ほんとうにそうなのだろうか?

ちょっと疑問である。


14年の補糖感、15年の伸びやかさはひていしない。その通りだと思う。ただ、それが、本当に補糖だけなのだろうか?

というのもシャンパーニュを思い返してみると、二次発酵の際にテラージュとしてショ糖をいれているではないか。であれば、シャンパーニュは皆、砂糖由来のアルコール臭く、飲めないものになっているのではないか?


違いはなんなのかというと、瓶熟期間の長さなのではないか?ショ糖由来のアルコール感も瓶熟で飛ぶのではないのか、そんなことを思ったりする。


しかしながら、この前のんだデュジャック94クロサンドニ10年?ロマネサンヴィヴァン

など醸造アルコール感があった。熟成してもだめなのかな・・・。


なお、今飲んでいる14年のRシヴィヨン・ニュイサンジョルジュ・1erペリエールなど、醸造アルコール感が半端ない。ヤバイ。

Domaine Du Chateau De Choret

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2010 Bourgogne Chateau Germain  Domaine Du Chateau De Choret


1年ぶりに抜栓しました。

1年前(だったと思うのですが)は荒いタンニンが目立ち面白くなかったのですが、このボトルにおいては、タンニンがこなれてきておりとてもチャーミングになっております。

タンニンが消えると堆積粘土の土壌がストレートに表現されており、石灰岩土壌の気質の激しい・険しい味わいとは対極的に、優しく引っかからない味わいになっています。

昨年の86ボーヌを飲んだあたりから、粘土質土壌でタンニンを優しくしたものが気に入っています。しばらくはこの辺りを楽しみたいです。


ところで、前回に飲んだショレからこんな仕上がりに化けるとは、正直なところ想定外でした。まだまだだなと、思いました。残るショレを後何年後かに飲み行く末を見届けたいと思います。