ブルゴーニュワインの感想 改めて、テーマ見直し中

     このブログと私は行き先不明です

味覚

成長することで、次のことがおきます。
・範囲
 狭まります。
 食べたいものは明確になり、より限定されます。
 そして以前は食べられたものを好まなくなります。
 より味覚嗅覚のある人のものを、そうではない人も
 楽しむことができますが、その逆はありません。
・濃さ
 機微を明確に感じるため、味付けは薄く、
 素材を楽しみます。
 一方で、強い甘さや、卵味などは、機微を消すので、
 邪魔になります。
・量
 少しで分かります。
・品質の足切り
 ダメなワインは、ひとかぎで選別できます。
 ゆっくり味わって判断しません。
 分析は時間をかけます。


味覚を鍛えると、どうでもいいものが増えます。
以前パン焼き器でパンを焼いていましたが、どうもうちのパン焼き器はパンを焼くのが下手で、パン生地こねだけ任せています。
家でパンを焼くと、店のパンには、多くの塩と砂糖と油が、食パンですら含まれていることが分かります。それは、より多くの味覚に合わせて作らないと売れないので、味覚が無い人のための味付けになっているためです。
これまで、無添加バゲットや食パンなら許してきましたが、ますます狭くなりました。
そして、パスタも、生地から作るようになると、如何に乾麺が小麦の味わいを失っているかが、分かりました。

素材をそのまま損なわず食べたいだけなのですが、加工食品は過剰な味付けがされているばかりか、味わいも目減りしています。
スーパーにはいろいろ売られていますが、買いたいものはあまりありません。

なんでもありがたくいただく?
それは、味覚が無いのです。
味覚能力は、会社で偉くなる、など、不要な能力ですので、大人になるに従い、衰えるのが普通です。料理人であっても大衆から離れた味覚能力を持つ意味は、多くのケースで仕事上、無駄です。
だから、味覚能力がある人、というのは、社会の基準からずれているのです。

味覚の成長は不可逆で、狭く狭くならざるをえなく、そして、社会から離れていく面が、しょうがなく、うまれます。