ルジェ垂直2008-2004
1.2008年 ヴォーヌ・ロマネ エマニュエル・ルジェ
繊細であり、芯のある味わい。07と比較して、酸やタンニンが充実しており、バランスがよい。07から一皮むけたか。
しかしへたるのが早く、持ちそうにない。
2.2007年 ヴォーヌ・ロマネ エマニュエル・ルジェ
3.2007年 ヴォーヌ・ロマネ レ・ラヴィオル エマニュエル・ルジェ
05、06の屈強な骨格、タンニン、香りの抽出から一転して、繊細になっている。ヴィンテージを考慮しても繊細になりすぎている。
ヴォーヌロマネとレ・ラヴィオルを比較すると、前者は球体的なワインでありどこか余所行きの服を着せられたような印象、後者は豊満さやコクが突出しており肩の力を抜いた印象(畑もNSGの直下)。
どちらもまじめである。
この二本はタンニンや果実が強く出ている。
06は閉じているのか、香りがでない。
05は開き始めていて、リリース直後のようなリキュールの香りがまた出始めている。そしてタンニンが、本日もっとも滑らかでゴージャス感がある。バランスもよい。05が今日一番。
6.2004年 ヴォーヌ・ロマネ エマニュエル・ルジェ
7.2004年 ヴォーヌ・ロマネ レ・ラヴィオル エマニュエル・ルジェ
燻した香り、グリーンで青い香り、ラズベリーが共通してある。
味わいには(特にレ・ラヴィオルが)ほどほどの旨味がのっている。
双方第一の飲み頃に入っている。
テイスティングした時間では、良いがひきつけるものを感じなかった。
閉じている。
ルジェのワインの変遷をたどることがテーマでした。
本日のルジェのワインは、とても几帳面でどれも優等生なのですが、ヴォーヌロマネに期待される遊びや隠微さやゆとりや奥行きが感じられません。07、08の傾向からは農家的な自然なワインを目指したい意図が汲み取れます。(06のようにも作れたと思います。)
ワインの質ですが、04,07,08は繊細な特徴が手伝って、ゴージャス感が欠けています。一方、05には雰囲気があり、他のヴィンテージにはないベルベットのようなテクスチャー(リリース当初からありました)もあります。
05は疑問視していましたが、生産者と畑によっては、05はいいと認識を改めさせられました。
年を追うごとにジャイエ風を意識しなくなっているように思います。
一定しないそのスタイルには、試行錯誤を感じます。