もう飲めないワイン
たまには私のワインを提供。
2004 クロ・ヴージョ ルネアンジェル ★★★
コンディションよく、奇跡の一本といえる。リリース直後、大阪の問屋さんから買った一本で、冬場には東京に持って帰ってきました。
人にワインを提供するとき、コンディションは大丈夫か、非常に気になっています。コンディションが良ければ後はワイン自身の責任で、提供者の責任を終えます。もし、田中さん、平野弥さんにワインを出すのであれば、やはりコンディションに緊張します。ブルっちゃいます。
人にワインを提供するというのはすごいな、とつくづく思います。
さて、このヴージョですが、ざらつくタンニンがありテクスチャは美しくない。またぬけの悪さの部分、良い部分を双方兼ねております。一見するとサンジュリアンのようでもあります。
未成熟な果実の青さがあり、そこそこ酸があります。酸は鋭利で透明感があり美しいです。
前述したトルショ04シャンボールサンティエとは違い、ボディと集中力があります。
ワインの造りは古臭く、ワインも田舎臭さがあり、あか抜けていないです。
頑張って美味しいワインを目指した感がなく、あきらめを感じさせます。
しかし、クリーンさがあり、醸造的にNGなものを感じさせません。
これを見ると、第一感ではシャルムシャンベルタンで古典的な造りをする生産者のワインと思います。粘土、平地に近い土地の感じ、豊かなボディが無ければモレサンドニの村名格のワインを連想しますが、このボディ感はなかなかない。ジュヴレの1erにもない。と、論理的に詰めていくと、シャルムになってしまいます。
ですが、区画名を見ながら飲むと、グランエシェゾーのニアンス・・・冷たさ・完熟しにくいタンニン・あの斜面の屈折したニアンス、田舎臭さがあり、それとシャンボール・レザムルーズの瑞々しさが混ざり合っています。
★3にしました。★4と迷いましたが、2つ突出したところがあるのか?と問われると、ボディと素朴であるところなのですが・・・
★・・・・・工業製品ワイン
★★・・・・普通のワイン
★★★・・・きらりと輝くところが1つあるワイン
★★★★・・〃 2つあるワイン
★★★★★・スペシャルなワイン
個人的にはこの素朴さが、いまいち素朴に感じられないので突き抜けなく、★4とできません。安定を得るための何らかの犠牲をおこなっているのか、農薬を感じさせるのか、読み取りかねますが、そこも減点している点です。
もう一いき、惜しい。